私の妻はタイ人です。
彼女はタイでエンタメ用品のリース会社で働いていたんですが昨年、結婚を機に日本に来まして、もう日本で暮らしています。
毎日何かしらのカルチャーギャップにお互い戸惑いながらも、何とか仲良くやっているところです。
ヌーディーが日本に来るまでまだ少し時間があるので、今回は「国際結婚をするにあたっての手続きの流れ」について書こうと思います。
実際のところ、国際結婚の手続きは面倒くさかったのですが、要領よくやればそんなに手間にならないと思いました。
現在国際結婚検討中の方のお役に少しでもたてばと思います。
その1. スケジュールを作る
とにもかくにも、スケジュールを作らないと始まりません。
この時はまだ妻はタイに住んで働いていたので、
「いつ仕事を辞められそう?」
「家の引っ越しとか手続きの見通しは?」
などを電話でヒアリングした後、いつ日本に来て一緒に住み始めるかの予定月をおおざっくり設定し、そこから逆算で「いつ」「誰が」「何をするか」のスケジュールの叩きを作りました。
▽実際に作ったものの一部(名前の個所は黒塗りしてます)
スケジュールをメールで送って電話をし、それぞれのタスクのタームや内容に問題がないかを1つ1つ確認します。スケジュール的にキツイところや、提出物に間違いがあったり、不明点があったりした場合は修正。ここまで完了した上で、お互いそれぞれの書類の作成を開始しました。
なお、国際結婚では
「初めに日本で婚姻届けを出し、次に配偶者の国で婚姻届けを出す」方法と、
「初めに配偶者の国で婚姻届けを出し、次に日本で婚姻届けを出す」方法
の2つあります。
日本とタイの場合は、前者のほうが時間もかからず面倒も少ないというネットの情報を信じ、先に日本で提出することとしました。
その2. 日本で婚姻届けを出す(必要日数:約1カ月半)
日本人同士の婚姻だと「婚姻届け」のみでOKですが、国際結婚はその他にもたくさん書類が必要です。国によって、また婚姻届けを出す役所によっても必要な提出書類が違います。
正確な情報を得て不明点をつぶすためにも、まずは役所の窓口に行って相談したほうが確実です。
ちなみに、この時に必要と言われた書類は以下の通りでした。
- 住民登録書の原本(タイの役所が発行)に、タイ外務省の公印確認(通称ガルーダ証明)をしたもの
- 公印確認後の住民登録書の日本語訳・英語訳
- 独身証明書の原本(タイの役所が発行)に、タイ外務省の公印確認(通称ガルーダ証明)をしたもの
- 公印確認後の独身証明書の日本語訳・英語訳
- 配偶者のパスポートのコピー(本人のサイン入り)
- 申述書
- 婚姻届
- 戸籍謄本
申述書はこちらからダウンロードできます。
配偶者に離婚歴があったり、姓名変更したりした場合は別途書類が必要だそうです。
段取り良く書類の申請を行っていかないと時間ばかりかかってしまいます。申述書、婚姻届けは妻のサインが必要なので、ここで1往復書類のやり取りがありました。これらの書類を揃えて区役所に提出に行き、無事受理していただきました。
書類の準備から役所への提出、そして新たな戸籍謄本の発行まで、約1か月半かかりました。
その3. 配偶者の国に提出する書類を準備する(必要日数:1か月半)
次に、タイ側にて提出する書類を日本で準備します。
まずは在東京タイ大使館にて「婚姻要件具備証明書」を発行してもらう必要があります。
そのために必要な書類は以下の通り。
- 婚姻の記録が載った新たな戸籍謄本に、外務省で公印をもらったもの
- 公印をもらった戸籍謄本のタイ語訳
- 配偶者の国民身分証明書のコピー
- 配偶者の住民登録書のコピー
- 日本人のパスポートのコピー(本人のサイン入り)
- 配偶者のパスポートのコピー(本人のサイン入り)
- 委任状(日本人が現地に行って共に届け出ができない場合に必要)
委任状のダウンロードはこちらからできます。
外務省の公印は、霞が関にある公印の窓口でやってもらえます。申請から受け取りまで1営業日くらいです。(詳しくはこちら)
タイ語の翻訳は、公的書類を翻訳してくれる翻訳業者さんにお願いしました。1枚1万円。公印済の戸籍謄本をスキャンしてメールで送ると、5営業日程度で郵送してもらえました。
書類の準備が完了したら目黒にあるタイ大使館に行きます。この時に、
- 姓名変更に関する同意書
なる同意書をこの時に書きます。タイの配偶者が日本人の姓を名乗る場合で、かつ日本人が現地に行って共に届け出ができない場合に必要なものです。
3時間くらいかかって、ようやく婚姻要件具備証明書をGET。
下記書類をタイに送付します。
- 婚姻要件具備証明書
- 婚姻の記録が載った新たな戸籍謄本に、外務省で公印をもらったもの
- 公印をもらった戸籍謄本のタイ語訳
- 委任状(日本人が現地に行って共に届け出ができない場合に必要)
- 姓名変更に関する同意書
めちゃくちゃ急いでやって、1か月半かかりました。
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その4. タイ側の役所での婚姻届け提出(必要日数:2週間)
タイ側ではまず、戸籍謄本のタイ語訳をタイ外務省の公印を受けます。
その上で、配偶者が居住する役所にて「家族身分登録書」の申請を行い、姓の変更手続きを行います。
申請終了後に、姓が書き換わった「国民身分証明書」が発行されるので、新姓にてパスポートを発行します。
書類の準備を始めて約4カ月で、両国の婚姻手続きが完了しました。
その5. 在留証明手続き申請(必要日数:約1カ月~3か月)
次に、配偶者が日本に在留するための証明書の手続きを行います。
必要なのはこちらの書類です。
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 日本人の戸籍謄本
- 日本人の住民票の写し
- 日本人の住民税の課税証明書(今年度)・納税証明書(昨年度)
- 身元保証書
- 質問書
- 夫婦で映ったスナップ写真2~3枚
- 392円切手(簡易書留用)を貼付した返信用封筒
- 配偶者の役所で発行した結婚証明書(写真付き)
これらを揃えて、港南にある東京入国管理局に申請します。
在留証明交付申請書はこちらからダウンロードできます。
身元保証書と質問書はこちらからダウンロードできます。
ケースバイケースですが、申請して早ければ1か月程度、普通はだいたい2か月以内には在留資格証明書が発行され、郵送されてきます。
ここでようやく、航空券を手配し、日本に呼び寄せることが可能になりました。
申請を開始してから約半年。かなり早く進行できたほうがではないかと思います。
まとめ
約半年で申請を完了できた理由として、事前の情報収集を念入りに行ったことがありました。いつ・誰が・どこで・何をしなくてはいけないかを僕も嫁も事前に調査していたので、スムーズにスケジュール作成とすり合わせが可能でした。
妻はタイの地方在住で、公印業務を行う外務省機関はバンコクにあったので、数回のバンコク訪問が必要だったのですが、バンコクに従姉妹がいて彼女の協力も得られたので、余計な費用もかからずに済みました。
また僕自身も東京在住で、比較的公的機関へのアクセスが都合がよかったので、まとまった時間を確保し一気に色んな手続きをして回る、ということが可能でした。
逆に言うと、地方在住の人はかなりしんどいと思われます。郵送での手続きも可能ですが、やはりどうしても時間がかかってしまうので、確実に半年以上はかかると思います。
結婚は忍耐と言いますが、婚姻に至るまでより忍耐が必要で最初の試練となるのが国際結婚なようです。